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仮想化環境におけるバックアップを考える

仮想環境のバックアップ/リストアも同時に対応可能な「Backup Accelerator for VMware」

本コラムでは、VMware Consolidated Backup(以下、VCB)を活用した仮想マシンのバックアップ方法中心に取り上げます。(2008年掲載)

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本ページに記載された技術情報は記事が出稿された時期に応じて推奨システムに対する考え方や実現方法が書かれています。
したがって、最新技術でのシステム構築を前提とし、この情報を利用する場合、その記事が時代に沿わない内容となる事もありますので予めご了承ください。

VMware環境でのバックアップ・アプライアンス製品を発表

仮想化環境におけるストレージの役割のコラムでは、サーバ仮想化とそのメリット、またストレージとの関係について取り上げさせていただきました。サーバ仮想化そのものに対する情報量もかなり増えてきており、それに比例して一般ユーザーにおける認識もかなり浸透してきたといえます。
サーバ仮想化の進む中、仮想化環境と物理環境とが混在する環境が増えてきています。2008年10月にニューテックは、既存の物理環境のバックアップに加えて、「VMware ESX Server(以下、ESXサーバ)」環境のバックアップ/リストアも同時に対応可能にした、アプライアンス製品「Backup Accelerator for VMware(以下、BAV)」を発表いたしました。
そこで、今回のコラムでは、BAVを利用したESXサーバ環境のバックアップ/リストア、中でもVMware Consolidated Backup(以下、VCB)を活用した仮想マシンのバックアップ方法中心に取り上げさせていただきたいと思います。

VMware環境でのバックアップ設計

ESXサーバ環境でのバックアップを考えた場合、まずバックアップ対象(バックアップ取得するべきファイル)が何であるかを明確にする必要があります。
ここでいうバックアップの対象ですが、大きく分けると2つに分けることができ、「ESXサーバ本体」としてのバックアップ対象とESXサーバ上で動作している「仮想マシン(ゲストOS)」としてのバックアップ対象となります。しかし、「ESXサーバ本体」は再インストールにかかる時間は非常に短時間(15~20分程度)で済んでしまうことを考えると、やはりバックアップ対象の重要度としては「仮想マシン」としてカプセル化され、構成された各種ファイル情報(~.nvram、~.vmx、~.vmdkなど)が重要となります。
バックアップ対象を明確にした後に、いざ実際にバックアップ方法の選択となるのですが、ひとくちにESXサーバ環境における仮想マシンのバックアップ/リストア手法といっても、(ESXサーバ上の仮想マシンの実体がファイルであるという特性をいかしての)いわゆるファイルコピーのように単純なものから高価なストレージを用いたボリュームコピーバックアップなど、その方法は多数存在しています。

一般的にVMware環境で挙げられることの多いバックアップ手法の代表的なものとそれぞれの簡単な特徴を下記に記載します。

① ESXサーバにバックアップエージェントソフトをインストールしてのバックアップ
② 各仮想マシンにバックアップエージェントソフトをインストールしてのバックアップ
③ VCBとの連携バックアップ

■バックアップ手法による長所と短所

バックアップ手法による長所と短所

このように、それぞれが長所と短所を持っているのですが、手法自体が多く存在していることが逆にバックアップ手法確立の複雑性を増してしまい、VMwareユーザーのバックアップに対する選択を非常に難解にしてしまっている状況も生まれてしまいます。
今、より安価でシンプルな統合型バックアップソリューションへのニーズが高まっています。

VMware Consolidated Backup(VCB)の動作の仕組み

VCBを利用する場合、ESXサーバの他にVCBプロキシサーバと呼ばれる、専用のWindows2003のマシンが必要になります。VCBプロキシサーバは、バックアップ・ソフトウェアと連携することでESXサーバ上の仮想マシンのオフホストバックアップ(仮想マシン上へバックアップ・ソフトウェアを導入することなく実行できるバックアップ)を可能にします。
VCBを使用した際のバックアップの仕組みとしては、次のようになります。
VCBプロキシサーバ上で作成した、バックアップジョブを実行すると、Consolidated Backup によってESXサーバへ仮想マシンに対するスナップショットを作成するように発行し、ESXサーバ上にスナップショットイメージが作成されます。そのスナップショットイメージが、VCプロキシサーバ上に直接マウントされ、その後、VCBプロキシサーバに導入されているバックアップ・ソフトウェアが、仮想ディスクイメージ、またはファイルおよびディレクトリのセット(*2)としてバックアップを実行します。
バックアップが正常完了した後、最後にConsolidated Backupによって仮想マシンのスナップショットのマウントが解除され、仮想ディスクに対するスナップショット モードも解除されます。
*1:ファイルレベルでのバックアップは、仮想マシンOSがWindows時のみ可能。

Backup Accelerator for VMware(BAV)を用いたVCB連携バックアップ

BAVは、バックアップに必要なハード/ソフトがバンドルされたオールinワンの一体型製品となっているため、ユーザーがバックアップに必要なハードとソフトを組み合わせて作成する手間を省き、ユーザーの既存インフラに接続したその日からのバックアップを実現します。
こちらのBAVは、VMware社より提供されているVCBを利用したバックアップにネイティブに対応可能となっており、上述したVCB内部の仕組みをユーザーが深く理解する必要や、複雑なスクリプトを作成したりすることなく、VMware ESX環境のバックアップ/リストアを行うことを可能にします。また、直感的に操作可能で使いやすいGUIを使用し、VMware環境のバックアップも物理環境時の通常のファイル・システム・サーバやアプリケーション・サーバと同じように、1台のコンソールからまとめてバックアップ/リストア管理が行えるようになっています。
構成例としては以下の2パターンになります。

(1)BAVをLAN上に接続してのLAN経由でのVCBバックアップ

(1)BAVをLAN上に接続してのLAN経由でのVCBバックアップ

(2)BAVをSAN上に接続してのSAN経由でのVCBバックアップ

(2)BAVをSAN上に接続してのSAN経由でのVCBバックアップ

2つの構成は非常に似ておりますが、BAVの接続先がLAN上への接続であるかSAN上への接続であるかの違いになり、バックアップする際のデータの流れも異なっています。(2)の構成は、BAVへ追加でFCカードを組み込み、SANインフラへの直接接続を行っています。バックアップ時に動作するテクノロジーはどちらもVCBとなっており、バックアップ・ソフトウェア上で見た際の感じでは挙動面はあまり変わりありませんが、両構成としての特徴をあげると、(1)の方がLAN上へ接続するため、導入時の容易性に優れており、(2)の方がファイバチャネル経由でのLANフリーバックアップとしてのパフォーマンス面での優位性が上げられます。
また、BAVのもうひとつの性格としてバックアップクライアントとしての複数マシン分のライセンス数もバンドルされた製品であるため、仮想マシン上でアプリケーション(Oracle/MicrosoftSQLなど)が動作している場合には、このライセンス数の中からあてがうことで、その仮想マシンのバックアップは、システム部分はVCB経由でのイメージバックアップ、アプリケーション部分は従来どおりのバックアップエージェントを使用したバックアップといったように、柔軟なバックアップ形態の組み合わせが自在に行えます。
1台のアプライアンス製品を導入していただくことだけで、先に表で挙げた3つの手法のうち、②と③の持つメリット/デメリットを補完しあうことが可能になります。

LAMフリーバックアップ

以上のように、とかく複雑になりがちなVMware環境のバックアップ/リストアですが、BAVを導入していただくことで、容易にVMware環境でのVCBバックアップを実現します。
最後に、本コラムでは主にVCBバックアップを中心としたソリューションを取り上げさせていただきましたが、当社の持つもう一つのバックアップ・アプライアンス製品『CDP Appliance』を使用した際のバックアップ/リカバリにつきましてもミニコラムとして掲載させていただいております。
VMware環境におけるバックアップをよりシンプルなものと感じていただき、多種多様なユーザー環境にあった最適なバックアップソリューションがご提供できるよう考えています。

(2008年11月掲載)

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