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NAS選択の注意点お客様へのNAS関連コラムをご紹介します。

本ページに記載された技術情報は記事が出稿された時期に応じて推奨システムに対する考え方や実現方法が書かれています。
したがって、最新技術でのシステム構築を前提とし、この情報を利用する場合、その記事が時代に沿わない内容となる事もありますので予めご了承ください。

 

NASもメジャー製品になり、数万円から数千万まで幅広い製品が選択可能になりました。これらの中より、どの製品を選択をして良いかNASの機能と選択時の注意点に関して考えます。

 

NAS(Network Attached Storage)は、ネットワーク上に配置されるファイルサーバです。
ローエンド製品では、LAN接続のハードディスク的な利用を主体としており、ハイエンド製品では、強力なストレージ管理機能と高速アクセスのチューニングがされています。また、一方でSANとNASの融合製品も発売されています。

 

現在のNASを大まかに分類すると、

 

1. 汎用UNIXベースのNAS
2. WindowsベースのNAS
3. 専用OSのNAS(専用ハードの場合が多い)

 

現在のNASを大まかに分類すると、に大別でき、1と2は、普通のラックマウントのPCハードにディスクをできるだけ多く搭載している構成です。また、OSはハードディスク内やIDE接続のフラッシュEEPROM内にインストールされ、OSメディアは通常添付されません。3は、ハイエンド製品に分類され、価格・保守料 等、維持にも結構お金がかかります。このタイプは、SCSI・FCのハードディスクを使用しているため、容量当たりの単価が高いですが、高速性・安定性に優れ、障害時はレスポンスの良い充実したメーカーのサービスが受けられます。

 

NASを選択する場合にチェックすべき機能について考えましょう。

 

ファイル共有プロトコル

UNIX NFS

Windows CIFS(IP接続)

Mac AppleShare(Appletalk、IP)

クライアントの機種依存しない物として、FTP・HTTP・HTTPSがあります。異機種のクライアント環境で使用する場合、上記項目で必要項目をチェックします。

 

スナップショット

運用中その時点のデータを、別ツリーにフリーズしリードオンリーでアクセスできる機能で、オンラインバックアップ用途や時間のかかるテープへのバックアップ時の利用も可能です。

スナップショットをサポートした独自ファイルシステムが必要となります。

別ファイルシステムにコピー動作をするものも、スナップショットと呼んでいる場合があり、選択時にどんな動作をするかをチェックする必要があります。

 

バックアップ機能

ハイエンド製品では、NDMP対応をうたっているものがありますが、NDMP対応のバックアップソフトでは、NAS製品ごとに個別対応しているため、選択時に確認する必要があります。(NetVaultでは、EMC・NetAppに対応していますがOSバージョンまでチェックする必要があります)

root(administrator)特権を解放している汎用OSの場合、バックアップソフトのエージェントやサーバソフト自体をインストールして使用可能ですが、一般的ではありません。NAS共有エリアをマウントしてそこをバックアップする運用は、バックアップ機能が無いことを意味します。

 

ディスク増設

ハイエンドおよびミッドレンジのNAS製品ではサポートしていますが、NASメーカーより購入する必要がある場合が多いです。NAS本体をアップグレードしないと、容量増加できないものあります。

ローエンド製品では、サポートされていない場合が多く、その場合は、追加でもう1台購入する必要があります。

 

共有パーティションのオンライン拡張

ロジカルボリュームのサポートと拡張可能なファイルシステムを使用している場合可能となります。

Windowsでは スパニング構成の場合のみ可能です。

 

ネットワークアクセススピード

専用OSタイプでは、チューニングされている場合が多いですが、ハイエンド製品のみ実現可能。

汎用OSでは、チーミング等複数LANポートを束ねてバンド幅の増大と冗長化機能が可能です。

 

異なるサービスでの日本語ファイル名

UNIX・Windows・MacOS共に満足いく仕様は、現在ほとんどありません。

対応している日本語コードには、SJIS・EUC・CAP・UniCode等がありますが、どれも一長一短の状態です。MAC OS Xは、特殊な動作をするようです。

 

アカウント管理

NAS内ローカル登録では問題は発生しづらいですが、管理が比較的大変です。

UNIX NIS

Windows ドメインやアクティブディレクトリ

その他 LDAP・NDS等、

様々な共有アカウント管理サービスが存在します。

 

Samba2.Xでは、PDC互換まで3.XでアクティブディレクトリやLDAPをサポート可能になります。WindowsアクティブディレクトリサーバにService for UNIXを入れると、アクティブディレクトリとNISの一括管理が可能になります。

 

ウイルス対策

WindowsベースのNASの場合、やっとソフトメーカーが対応をうたいはじめた状態です。
UNIXベースのNASの場合、インストールも可能ですが、カーネル(ドライバー)依存のあるソフトの場合、動作しない場合が多いです。

最近のウイルスは、Windowsをターゲットにする物が多く、汎用UNIXや専用OSのNAS自身は感染しづらいですが、感染したクライアントがネットワーク上にいた場合、NAS内のファイルを経由して広がる可能性があり、ウイルス対策は重要な機能になると考えます。

現在ウイルス対策機能をうたったNASはごく少数です。

 

クラスター化

大容量NASの場合、ハード障害によるサービス停止は、重大な影響が発生します。

クラスター動作による多重化や異なる場所に設置してのディザスタリカバリ可能なシステムにより対処する必要があります。

ローエンド製品では、対応していません。

ハイエンド製品では、倍+αの価格(毎年かかる保守費用も)が必要になる場合が多く、プロバイダーやストレージメーカーのリモートストレージサービスを利用することも、現在のブロードバンド時代では、スピード的にも可能なレベルになってきていると考えます。

 

WindowsベースのNASの特長

大手パソコンメーカーによる採用が比較的多いですが、良い面と注意する面があり、選択時は注意が必要です。

OSの作りとして、英語版Windows2000サーバOSを日本語ランゲージキットで日本語対応にして、Server Appliance KitでNAS化しています。Windowsクライアントのみの環境でファイルサーバ機能を使用する場合、アカウント管理やファイルシステムのアクセス制限が同じ操作機能があることと、クライアントライセンス無制限のメリットがあります。

Macクライアントは、ファイル名がUniCodeで保存されるため問題の発生する場合があります。

Service for UNIXの機能の判断は、コメントを控えます。Windows 2003ベースのNAS OSでは、かなり改善されているようです。

Windowsアップデートには非対応で、日本語モードでのアップデートは危険です。

サポート問い合わせは、マイクロソフトへではなくNAS販売メーカーのサポートになります。

クライアント数が少ない場合や接続クライアントライセンスを既に持っている場合は、標準サーバOSを使用した方が有利な場合もあります。

 

(2003年11月掲載)