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SANとNASの特長と比較お客様へのNAS関連コラムをご紹介します。

本ページに記載された技術情報は記事が出稿された時期に応じて推奨システムに対する考え方や実現方法が書かれています。
したがって、最新技術でのシステム構築を前提とし、この情報を利用する場合、その記事が時代に沿わない内容となる事もありますので予めご了承ください。

 

分散サーバー環境の構築において大きな課題となるストレージデータの共有する手法をミニコラムとしてまとめました。

 

処理を複数のサーバーに分散する時には、ストレージに保存されたデータの共有利用を必要する場合もあります。このようなシステム構築において、SAN にするかNASにするのかは常にシステムエンジニアの話題の中心となります。そのどちらを利用するかは、システム要件に応じて選択されますが、大きく分けるとデータの処理量に応じて、大規模なデータ処理を必要とするシステムにはSAN、それ以外の用途にはNASが採用されています。

 

大規模データ処理向けのSAN

SAN の構築には、FC に対応したRAID装置などのハードウェアと、ボリューム共有を可能にするソフトウェアがセットで必要になります。このSAN共有ボリュームを利用する全てのサーバーには、SAN 用デバイスドライバがインストールされ、そのサーバー機の内、一台がボリュームマスターとなり、ファイルシステムをサービスします。また、共有ボリュームを利用する他のサーバー機は、常にボリュームマスターに問い合わせてファイルオープン権限を獲得します。

 

大規模データ処理向けのSAN

上の図は、SANによる代表的な共有ボリュームのアクセス手順ですが、(1)でイーサーネット経由でマスターサーバーからファイルオープン権限を獲得し、その後の(2)で実際のファイルアクセスを行ないます。RAID装置自体はSCSIやFC機器と同様のDAS (ダイレクトアッタチドストレージ)方式でアクセスされるため、ハイパフォーマンスでのデータ読み書きが可能となります。このSAN共有ファイルシステムはNFS を拡張したGFS(グローバルファイルシステム)と呼ばれ、これと同様の処理系を持つ製品としては、ベリタス社のSAN Point Direct があげられます。しかし、ストレージアクセスに対して高いパフォーマンスを持つ反面、ソフトウェア部分が大変高価であるため、小規模のシステムでは、なかなか導入し難いのが実態です。

 

導入が容易なNAS

SANに比べ、ストレージ本体内にファイルシステムを持つNAS の場合、既存のネットワークをそのまま利用できるためシステムアップが容易で、さらに、量産タイプであるためコストの面でも大きなメリットがあります。SOHO環境の4~5人で使う共有ハードディスク的な使い方から、中程度の処理能力を持つため、この数年、大きな市場拡大が見込まれています。

 

導入が容易なNAS

NAS は上の図の通り、処理に必要なデータは全てネットワーク経由して転送されます。Giga bit イーサーネットを利用しても得られるデータ転送速度は30MB/s 程度なので、大容量データを処理するアプリケーションには不向きですが、既存のネットワークに、そのまま接続するだけで利用できる手軽さと、NASを利用するアプリケーションサーバーにも、専用ソフトが不要といったメリットは非常に大きいといえます。

 

(2001年5月掲載)